うつ病(うつ,鬱,鬱病)は誰にでもあり得えます。症状を理解し適確な診断と治療を。
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うつ病Q&A

うつ病に関するお悩みQ&A

質問 60歳・女性。子宮がんの手術を受けてから、うつ状態が続いています。卵巣を取ったことが影響しているのでしょうか。大きな手術の後にこうした症状が出ることは、よくあるのですか。

お答えします

手術による喪失感が原因では。卵巣機能低下の影響も

大きな手術を受け、大変おつらいことと思います。うつという気分の変調は、大切なものを失った「喪失体験」をきっかけとして起こることがあります。
子宮がんの手術に至るまでには検査を受け、治療方針を提示され、手術を決心する、という大変な心労があったと思われます。その間に、健康が損なわれたという自覚が少しずつ積み重なり「喪失体験」につながったかと思われます。

卵巣機能低下による更年期障害が原因のことも

うつは、やはり大きな手術と切っても切れない関係にある、と考えてよいでしょう。
また、一般的にうつにつながる「喪失体験」は、長年続けてきた仕事を退職したというような「心の支えとしての仕事の喪失」や、長年住み慣れた環境から引っ越したときに起こる「なじんだ日常生活の喪失」、さらには大切な「親しい人間の喪失」などがあります。
しかし多くは、一定の期間を経ることで回復します。もちろん長引くこともありますが、その場合は、心療内科などのメンタルクリニックを受診し、きちんと治療を受けることが必要です。
そのほか、更年期障害が原因で、うつという気分変調が起こることもあります。
更年期障害は卵巣機能が低下すると、女性ホルモンであるエストロゲンが減少し、自律神経のバランスが乱れてしまう病気です。症状は、ほてりや動悸、発汗などの不定愁訴とともに、うつのような気分変調が見られます。
ご質問のように、卵巣を摘出したことによって更年期障害のような状態になり、うつがもたらされている、と考えることもできます。ただし、更年期障害に伴ううつでは、顔のほてりなどの自律神経の症状を伴います。

抗うつ薬は即効性がないため焦らず治療を

うつの治療には、現在、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)や、SNRI(選択的セロトニン・ノルアドレナリン再吸収抑止物質)といった新しいタイプの抗うつ薬が使われています。
これらは従来、用いられていた三環系抗うつ薬とは異なり、口の渇きや便秘、ふらつきなどの副作用が少ないタイプの薬です。しかし、軽い吐き気や頭痛などが見られることがあります。その場合には、主治医と相談しながら治療を続けるとよいでしょう。
通常、このような抗うつ薬には即効性はありませんので、2週間、4週間と時間をかけて治療を受ける心構えでいる必要があります。

【監修】 東急病院心療内科医長 伊藤 克人(いとう・かつひと)
(出典:保健同人社 「暮しと健康 2007年5月号」)

 
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うつ病に関するお悩み:Q「子宮がんの手術後からうつ状態に」